鋼構造ジャーナル記事詳細

2009年4月13日号 NO.1400

●鋼製橋梁業界/2年連続で30万トン台の低水準
●徳島県で初のS造校舎採用/鉄骨所要量は550トン
●新・建築士制度普及協会/業務報酬基準などで講習会
●新社長/大三製鋼・香取伸明氏
●大手ファブトップに聞く(3)/巴コーポ・菊池昌利社長
●大手ファブトップに聞く(4)/川岸工業・川岸隆一社長
●連載講座(4)/溶融亜鉛めっき実務概論・藤村和男氏
●人と話題/大東精機の新社長に就任した杉本真一氏
●ベトナムに瀧上、三星などが合弁で鉄骨工場
●中国版
●九州版

ファブ主導型耐震新工法開発へ

梁友会が専門WG立ち上げ検討会

冨士建鉄弥富工場の見学会も

 梁友会(会長=梶原博志・フジテツ社長)は3日、3月の定例会で策定した研究テーマである耐震補強の新工法開発の可能性を探るため、同分野での先進ファブである会員の冨士建鉄(本社・愛知県北名古屋市熊之庄、水谷弥男社長)で検討会を開くとともに、同社の耐震補強工事の拠点工場である弥富工場(愛知県弥富市子宝)の見学会を行った。
(写真左=冨士建鉄弥富工場で、写真右=競争力ある耐震工法のあり方を検討)
 

鋼製橋梁業界

2年連続で30万トン台の低水準

厳しい需要環境に再編加速か

 08年度の鋼橋需要は公共事業費削減の影響を受けて32万~35万トンとみられ、2年連続の30万トン台推移という過去30年間の実績からも、かつてないきわめて低レベルの需要になることが必至となってきた。08年度の鋼橋需要は、政府の公共事業の縮小施策方針で建設費予算が減少、昨年末集計で約20万トンという低水準で推移した。その後、若干の発注量があったものの、伸び悩み、最終的に32万~35万トンで落ち着くものとみられる。09年度は緊急経済対策の補正予算などが注目されたが、内容的に鋼橋工事に関連する項目は少なく、鋼橋業界では「需要環境はさらに厳しくなる。30万トン割れになると予想している」というのが大方の見方だ。

徳島県で初の学校建築S造化

耐震工事含め、需要喚起に期待

所要鉄骨量は合計550トン

 鉄構業界では6年ほど前から、学校建築の鋼構造化を目指し地道な努力が続けられているが、このほど徳島県で初めて山川中学校改築工事(吉野川市)にS造が採用され、現在鉄骨製作が終了し、建方作業が進んでいる。
 同工事は既存の校舎を解体(改築工事終了後)し建設するもので、建屋面積は7200平方メートル、鉄骨量は約550トン(本体が350トン、付帯が200トン)。施工は藤木工務店四国支店、設計は東畑建築事務所、鉄骨ファブは地元のHグレード、ミトモ製作所(本社・徳島市昭和町、伊藤洋治社長)が担当した。
(写真=建方が進む山川中学校改築工事)
 

国土交通省

2月の建築確認申請・確認件数

3カ月連続で前年同月比2桁減

 国土交通省は、このほど2月の建築確認件数などを発表したが、それによると確認申請件数は3万3685件(前年同月比26.8%減)、このうち鉄骨造のウエートが高いとされる1~3号建築物は9368件(同33.5%減)、また構造計算適合性判定申請件数は1264件。これに対し、建築確認件数は3万3495件(前年同月比23.7%減)、1~3号建築物は9258件(同29.5%減)。構造計算適合性判定の合格件数が1247件となっている。

現地取材ルポ

ベトナム『ユニバーサル・スチール・ファブリケーション・ビナ―ジャパン(USF)』
瀧上工業など日系4社と越系1社の合弁会社が始動

ベトナム内需とODA案件の受注を目指す

 瀧上工業、三星工業(岐阜県のHグレードファブ、岩井章社長)、メタルワン、リラマ18、丸定産業(瀧上工業関連会社)など5社がベトナム南部ホーチミン市近郊のビンズン省に設立した合弁会社、ユニバーサル・スチール・ファブリケーション・ビナ―ジャパン(略称・USF、菊池隆社長)は3月に操業セレモニーを開催し、本格的に鉄骨加工工場を稼働させた。
(写真左=セレモニーでの髙木社長、写真右=開所式のようす)
 

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