鋼構造ジャーナル記事詳細

2009年8月24日号 NO.1419

●静岡の設計者とファブ青年部/製作の問題改善に着手
●国交省6月の県別着工統計/前月比では回復の兆し
●日中科学技術文化センター・凌星光理事長に聞く
●連載/鉄骨一次加工変遷史(11)・大東精機・杉本忠博会長
●鉄骨景況天気図/全国各地の動向
●連載講座(18)/溶融亜鉛めっき実務概論・藤村和男氏
●全鉄評08年度後期適合工場/H18、M44、R66など
●中部版
●九州版
●東鉄9月契約/全品種値上げ、H5千円、厚板3千円
●アキテック(埼玉)/施工部門立ち上げ営業に注力

業界全体を覆う量的な枯渇感

見えない『需要回復の兆し』

各社とも懸命の対応が続く

 国交省の着工統計をベースとした09暦年上半期(1~6月)の推定鉄骨需要量は約215万トン(前年同期比30.6%減)となり、かつてない大幅な減少傾向を示した。関係者の間で「このペースで推移すれば500万トン割れの可能性もあり得る」の見方も出始め、記録的な低位水準まで需要が落ち込む公算も出てきた。

静岡の設計者とファブ青年部

鉄骨製作上の問題改善に共同で着手

試験体製作して検証・検討も

 静岡県西部地区の構造設計者とファブ青年部が、中小鉄骨物件における「鉄骨製作上の問題点の整理と改善点」について協議する勉強会を定期的に設け、成果を上げつつある。過去2年間の活動で抽出した課題は40点余り。必要に応じて試験体なども製作しながら検証・検討を進め、これまでにおよそ半分の課題への改善案を導きだしてきた。引き続き残る課題の検証を進め、今年度内をメドに全課題の改善案をまとめる方針だ。
(写真=設計側とファブ側の参加者)

全鉄評 08年度後期適合工場

H=18工場、M=44工場、R=66工場、J=11工場

 全国鉄骨評価機構は、08年度後期適合工場(合計139工場)を公表した。認定工場のグレード別内訳は、H18工場、M44工場、R66工場、J11工場。国土交通大臣決裁は6月29日付で、適合工場には今月中旬までに認定書を送付した。今回、Hグレードに新城鉄骨工業加須工場(埼玉県)、オキナヤ深谷工場(同)、佐々木建興(同)、杉本鉄工(同)、山本製作所(新潟県)、久留米鉄工(福岡県)の計6工場が昇格した。

1年3カ月ぶり全品種値上げ

東京製鉄 9月契約

H形鋼5千円、厚板3千円

 東京製鉄は18日、9月契約から全品種を3000~5000円値上げすると発表した。中国などの鋼材需要の盛り上がりを背景に、鉄スクラップをはじめ鉄鋼原料価格の高騰による生産コストの上昇が主な理由。全品種の値上げは、08年6月契約以来1年3カ月ぶり。この結果、H形鋼は1年3カ月ぶりの値上げで、ベース価格は5000円アップの7万円。物件向け販価は4000円引き上げられ、7万2000円となった。

施工部門立ち上げ、営業に注力

アキテック(埼玉)

倉庫、店舗など4案件を受注

 各種土木建築用ボルトの製造・販売を手がけるアキテック(本社・埼玉県八潮市、秋山孝広社長)は、建築構造用アンカーボルトを用いた柱脚基礎工法である「Dスルー工法」の施工担当部門を立ち上げ、営業活動に注力しており、今月までに4物件を受注した。さらにこのほど、アンカーフレーム(アンカーボルト直下型架台)の生産ラインを新設。Dスルー・アンカーセットの一貫組立体制を整え、納期短縮と生産コストの削減を実現している。
(写真=平鋼加工ラインの一部)

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